Qwen3.8-Flash-Next の abliterated 版はどれを選ぶ?3 系統の派生を整理
Qwen3.8-Flash-Next は公開から約 5 週間で派生が 60 本を超え、abliterated 版も出ています。素の重みを加工した版・GGUF 再量子化版・速度重視の MTP 版の 3 系統の違いと、用途別の選び方、動かすときの注意点を整理します。
この記事の要点
- 実験モデルの Flash-Next にも、公開直後から複数の拒否解除派生が登場しています。
- 派生は、素の重みを加工した版、GGUF 再量子化版、速度重視の MTP 版の 3 系統です。
- 実験的構成のアーキテクチャのため、実行環境の対応状況や用途に合わせて選びます。
目次
医学や法学、サイバーセキュリティの調査や専門的な研究で AI を使っていると、
正当な学術的・技術的な質問であるにもかかわらず「安全ポリシーによりお答えできません」と回答を拒否される場面があります。そうした過剰な拒否を避けるために、
自分の PC などのローカル環境で動かせる「回答を拒否しない AI(uncensored や abliterated と呼ばれるモデル)」を探す人は少なくありません。
特に人気を集めているのが Alibaba の Qwen シリーズです。先行して公開された Qwen3.8-27B では数多くの検閲なし派生が登場しましたが、
2026 年 8 月下旬には次世代の実験的モデルである「Qwen3.8-Flash-Next」が公開され、
こちらでも公開直後からコミュニティによる派生モデルが次々と登場しています。
しかし、Hugging Face などの配布サイトを開くと、
似た名前のモデルや異なる形式のファイルが数多く並んでおり、
どれを選べばよいのか迷ってしまいます。
0. Qwen3.8-Flash-Next とはどんなモデルか?#
Qwen3.8-Flash-Next は、
Alibaba の Qwen チームが 2026 年 8 月 24 日に公開したオープンウェイトモデル(重みが公開され、自由に取得して動かせるモデル)です。ライセンスには qwen-community-1.0 が適用されています。
このモデルは、将来の「Qwen4」世代のもとになる新しいアーキテクチャの実験プレビューとして位置づけられています。構成の特徴として、
マイクロブロック単位の疎な注意である QSA(Qwen Sparse Attention)、
Gated Residual、N-gram Embedding、
Muon / AdamW の訓練レシピが挙げられています。
テキストに加えて画像も入力できる image-text-to-text のモデルです。2026 年 10 月 2 日時点の Hugging Face 上のダウンロード数は約 1,299,909 回、
いいね(likes)は 5,822 件です。
なお、公式のクラウドサービス(Qwen Cloud)で提供されている「Qwen3.8-Flash」は、
この Flash-Next をベースに 100 万トークン(1M)の長いコンテキストなどを追加したサービス向けモデルと明記されています。
先行して 2026 年 8 月 5 日に公開された「Qwen3.8-27B」(Apache 2.0 ライセンス)は、
全パラメータを毎回計算に使う従来の密な(dense)モデルでした。一方、
Flash-Next は Qwen4 世代に向けた新しい構成のモデルで、
両者は別のモデルです。
参考: Qwen3.8-27B abliterated は加工元でどう違う?4 系統の比較と選び方
1. 「検閲なし Flash-Next」にはどんな種類があるか?#
AI モデルが質問を拒否するのは、
学習の過程で「危険とみなされる話題に対して回答を止める」という安全ガードレールが組み込まれているためです。これを取り除く加工手法として広く使われているのが「abliteration(アブリテレーション)」です。
回答を拒否する振る舞いにはモデル内部の特定の方向(ベクトル)が関わっていることが研究で示されており、
abliteration はこの方向の成分を重みから取り除く手法です。モデルを再学習させるのではなく、
重みの一部を直接加工します。
参考: uncensored と abliterated の違い
参考: 「拒否しない AI」はどうやって作るのか:abliteration をやさしく解説
Qwen3.8-Flash-Next の検閲なし派生は、
ベースモデルの公開直後から広がりました。2026 年 8 月 24 日の公式公開から 2 日後の 8 月 26 日には、
huihui-ai の abliterated 版が公開されています。
公開から約 5 週間が経過した 2026 年 10 月 2 日に、
Hugging Face で Flash-Next の名前を含むモデルを作成日の新しい順に 60 件取得したところ、
拒否解除を示す語(uncensored、abliterated、heretic、obliterat、liberat)を含むものが 18 件ありました。量子化や実行系なども含めた派生は 60 本を超えており(取得は 60 件までのため、総数は確定できていません)、
この日だけでも少なくとも 8 件が新規に公開されています。
出そろった派生モデルを整理すると、大きく次の 3 つの系統に分かれます。
- ① abliterated 本体(素の重みの加工) — 元のモデルの重みに対して拒否方向を除去する加工を施した基本モデルです。huihui-ai による版が代表例です
- ② GGUF・再量子化・実行系 — 加工された重みをもとに、ローカル環境(llama.cpp や Ollama など)で動かしやすい GGUF 形式へ変換したり、独自の量子化を施したりした配布です。mradermacher、taurusduan、agentionai などが公開しています
- ③ 速度向け MTP・量子化 — 推論の応答速度を高める MTP(Multi-Token Prediction)を組み合わせた版や、量子化した版です。unsloth や Qwen 公式の Flash-Next-GGUF がこの系統にあたります
同じ「Qwen3.8-Flash-Next」という名前が付いていても、
ベースの重みを直接加工したものか、他者の加工版を変換したものか、
速度向けのものかで性質が異なります。
2. 主な abliterated 版を並べる#
huihui-ai 版(最速で公開された版)#
Flash-Next の検閲なし版として最も早く公開されたのが、
huihui-ai/Huihui-Qwen3.8-Flash-Next-abliterated-GGUF です。
- 公開日 — ベースモデルの公開から 2 日後の 2026 年 8 月 26 日です
- ベース — Qwen3.8-Flash-Next(image-text-to-text)をベースにしており、GGUF は unsloth 版をもとにしています
- 加工ツール — abliteration の実装には
remove-refusals-with-transformersが使われています - 配布元の注意書き — 配布ページの説明(モデルカード)には、安全フィルタを大幅に下げていること、研究・実験向けで本番利用は推奨しないことが書かれています
後続の再配布には、名前に Huihui を引き継いだものが複数あります。
参考: huihui-ai の abliteration 系譜
再配布・再量子化された派生モデル#
huihui-ai 版の公開以降、
次のような再配布・派生が出ています。ここに挙げるのは、
配布ページの名前から内容が読み取れるものだけで、優劣は比べていません。
- mradermacher 版(
mradermacher/Huihui-Qwen3.8-Flash-Next-abliterated-GGUF) — huihui-ai 版を GGUF に変換した配布で、2026 年 10 月 2 日に公開されました。この日に出た少なくとも 8 件の新規派生のひとつです - agentionai 版(
agentionai/Qwen3.8-Flash-Next-Gyro-abliterated-Huihui-GGUF) — 名前に Gyro と Huihui を含む GGUF 配布です - SC117 版(
SC117/Qwen3.8-Flash-Next-GSQ-RCO-abliterated-GGUF) — 名前に GSQ-RCO を含む GGUF 配布です - その他 —
taurusduan/Huihui-Qwen3.8-Flash-Next-abliterated-GGUF、wy2pay/Qwen3.8-Flash-Next-abliterated-GGUF-IQ4XS(IQ4_XS 量子化)、jeffpeng3/Qwen3.8-Flash-Next-exl3-3.05bpw-heretic(EXL3 形式・Heretic)、Quat3rnion/halogen-qwen3.8-flash-next-v2-abliteratedなども確認できます
Flash-Next の派生は、
拒否率などの数値を公表していない配布元が多くあります。27B の派生について公表されている数値を、
Flash-Next のものとして読まないよう注意してください。
3. どれを選べばよいか?#
目的とマシンスペックに合わせて、次の基準で選びます。
- 素の加工から始めたい場合 —
huihui-ai版が候補です。最も早く公開された加工版なので、Flash-Next の拒否がどの程度外れるかをまずこの版で確かめられます - ローカル環境ですぐに動かしたい場合 —
mradermacher版や unsloth 版などの GGUF 配布が向いています。llama.cpp、Ollama、LM Studio といったローカル実行ツールにファイルを読み込ませて使えます - 応答速度を重視したい場合 — MTP(投機的デコード)に対応した配布や、軽量な量子化版(IQ4_XS など)を選択肢に入れます
ハードウェアの目安として、
27B の dense モデルは 16〜24GB 帯の VRAM(GPU メモリ)が目安です。Flash-Next は配布形式によって必要なメモリが変わるため、
使う配布ページの記載を確認してください。
4. ローカルで動かすときの注意#
- 拒否しないことと正確であることは別 — abliteration は回答を止めるガードレールを外す加工であり、事実の正確さ(ハルシネーションの少なさ)を高めるものではありません。誤った情報もそのまま出力される可能性があるため、回答の内容は使う側が検証する必要があります
- 配布元の公表値は自己測定 — モデルカードなどに載っているテスト結果は配布元が自分で測ったもので、測定条件が配布元ごとに違います。他のモデルの数字と並べて比べず、参考値として扱ってください
- thinking モードの出力 — Qwen 系のモデルは、回答の前に推論の過程(思考プロセス)を出力する機能を持っています。使うクライアントツールが思考部分を折りたたんだり分離したりできるか、設定を確認してください
Deepent Research について#
私たち Deepent Research は、
回答を極限まで拒否しない LLM チャットサービスです。標準の AI では途中で止まってしまう調べものを、
最後まで続けられるように作りました。
- 拒否しない。LLM のガードレールを徹底的に軽減した uncensored・abliterated モデルを採用。標準の AI が「お答えできません」と打ち切る問いにも答えます(Qwen3.5 / Qwen3.8-27B-abliterated 系をプランに応じて使い分け)
- 入力は学習に使わない。調べた内容はサービス提供のためにのみ使われ、AI の学習や他の目的には使用されません。個人情報も厳重に保護し、プライバシーポリシーを公開しています
- 無料で試せる。GPU もインストールも不要、ブラウザを開くだけ。未ログインのお試しは会話が保存されないので、気軽に始められます
→ 登録なしで無料トライアル: https://deepentresearch.com
「どんな問いも、リサーチを止められない」。
No question can stop research.
よくある質問#
Qwen3.8-Flash-Next abliterated は公式のモデルですか?#
公式のモデルではありません。
Alibaba が公開した Qwen3.8-Flash-Next をベースに、
コミュニティの開発者が拒否方向を取り除く加工を施した派生モデルです。たとえば huihui-ai 版の配布ページには、
安全フィルタを大幅に下げており、
研究・実験向けで本番利用は推奨しないと書かれています。
従来の Qwen3.8-27B の検閲なし版とは何が違うのですか?#
アーキテクチャの世代と構造が異なります。
Qwen3.8-27B は密な(dense)構成のモデルですが、
Flash-Next は Qwen4 世代に向けて疎な注意機構(QSA)などを取り入れた実験プレビューです。27B 向けの情報をそのまま当てはめず、
Flash-Next の配布ページで確認してください。
多くの派生モデルの中からどれを選べばよいですか?#
用途と実行環境に合わせて選びます。
標準的な加工の挙動を試すなら最も早く公開された huihui-ai 版が基準になります。Ollama や LM Studio ですぐに動かしたい場合は、
GGUF 形式に再量子化された配布が適しています。推論速度を重視するなら、
MTP に対応した版を検討してください。
拒否されないモデルの回答は正確ですか?#
拒否しないことと正確であることは別です。
abliteration は回答を止めるガードレールを外す加工であり、
知識の正確さや推論精度を高めるものではありません。安全制限がかからない分、
誤った情報がそのまま出力される可能性もあるため、
得られた回答の事実確認は必ず利用者が行う必要があります。
免責#
本記事は、AI による下書きをもとに、
運営が事実関係を確認・加筆・編集して公開しています。
本記事は教育・研究目的の情報提供であり、
違法行為や犯罪の助長を意図するものではありません。
数値は第三者の公開レポートおよび配布元の公表値であり、
測定条件により変わることがあります。
本記事の編集と検証
公式ドキュメントや論文などの一次情報と照合し、客観的な事実に基づいて整理しています。
本記事は、AI による下書きをもとに、運営が事実関係を確認・加筆・編集して公開しています。
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