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Nous Research とは?Hermes 系モデルの系譜と「中立アライメント」をわかりやすく解説

Nous Research は Discord のコミュニティから生まれた研究組織です。OpenHermes から Hermes 4 までの系譜、設計思想の「中立アライメント」、Dolphin との違い、向いている用途を解説します。

この記事の要点

  • Nous Research は、データ公開と Hermes 系モデルで知られる研究組織です。
  • 過剰な拒否を省き、システムプロンプトへの忠実な追従を重視する中立アライメントが特徴です。
  • 独自の人格を押し付けないため、ロールプレイや創作、厳密な指示制御に適しています。
Nous ResearchHermesモデル解説
目次
  1. 1. Nous Research とは何者か?
  2. 2. Hermes の哲学「中立アライメント」とは何か?
  3. 3. OpenHermes から Hermes 4 まで、どう広がったのか?
  4. 4. Dolphin など他の流儀との違いと、Hermes 系の選び方は?
  5. 5. 組織としての現在はどうなっているのか?
  6. 6. Deepent Research について
  7. よくある質問
  8. 免責

拒否しない AI モデルを探していると、OpenHermes / Hermes という名前に行き当たります。

作っているのは、Discord のオープンソース AI コミュニティから生まれた研究組織 Nous Research です。

Hermes 系はこの圏で最も広く使われたモデル系譜のひとつで、根底には「中立アライメント」という独自の哲学があります。

Hermes 系を使うかどうか判断したい人に向けて、Nous Research の成り立ちと設計思想、系譜、向いている用途を解説します。


1. Nous Research とは何者か?#

Nous Research は、2023 年頃に Discord 上のオープンソース AI コミュニティから形になった複数人の研究組織で、本社は米国にあります。

共同創業者は Jeffrey Quesnelle、Karan Malhotra、Shivani Mitra、そして Teknium の 4 名です。

Teknium はハンドルネーム(ネット上の通り名)で活動する人物で、post-training(事前学習を終えたモデルへの追加学習工程)の責任者として OpenHermes 系の開発を主導してきました。

出発点は「オープンソースモデルを最大限に活用するコミュニティ」でした。

彼らが最初に作ったのはモデルではなくデータで、2023 年 3 月頃に公開された GPTeacher がそれにあたります。

GPTeacher は GPT-4 が生成した指示データセット(指示と模範回答のペアを集めた教材)です。

当時、性能の良いモデルを育てるには高品質な教材が不可欠で、彼らはそれを誰でも使える形で公開しました。

この「データを作り、公開する」という起点が、OpenHermes 系の根っこになります。

モデルの Hugging Face での累計ダウンロード数は 2025 年時点で数千万件規模に達しており、3,300 万〜5,500 万件以上と幅を持たせて見ておきます。

さらに 2025 年春には、約 5,000 万ドルのシリーズ A 資金調達を実施しました。

Paradigm 主導で、評価額は約 10 億ドル規模と伝えられます。

Nous Research は OpenAI や Anthropic の対抗馬として語るよりも、「オープンウェイト文化の代表研究者」と捉えるほうが実態に合っています。

モデルの重み(学習済みの数値データ)を公開し、レシピまで再現可能な形で配る文化を、研究レベルで支える存在です。

2. Hermes の哲学「中立アライメント」とは何か?#

Hermes 系の設計思想の核は、開発元が自ら掲げる「neutrally-aligned(中立に調整された)」という言葉です。

大企業のモデルが標準装備するコンテンツフィルターを過剰には積まず、モデルが「どう振る舞うか」の決定権を、ユーザーが書く system prompt に委ねます。

この方針は全世代に共通しています。

system prompt(システムプロンプト)とは、会話に先立ってモデルへ渡す「役割とルールの指定書」のことです。

「あなたは〇〇として振る舞ってください」という一文が、モデルの人格・口調・判断基準を形作ります。

2024 年 8 月に公開された Hermes 3 の技術報告には、この哲学が明確に書かれています。

Hermes 3 は「汎用的な指示モデル・ツール使用モデル」として設計され、system prompt に忠実に追従し、何も指定されなければアシスタントの人格を強制しません。

最大の 405B 版では、system prompt を空にすると「親切な汎用アシスタント」の応答すら出てきません。

それほど system prompt に敏感なモデルとして作られており、モデル自身が人格を押しつけてこないということです。

これは技術的に何を意味するのでしょうか。

大手の商用モデルでは、「断る」という挙動が追加学習の段階で厚く積み上げられています。

際どい場面で応答を拒む振る舞いは、人間の好みに沿わせる調整(RLHF など)の産物です。

Nous の見立ては違い、断るか答えるかも、訓練で学んだ無数の挙動の 1 つにすぎないと考えます。

だから学習データの段階で、その比重を薄く設計しておけばよいという発想です。

背景には、OpenHermes 線の開発者である Teknium の批評があります。

彼は主流モデルの過剰な断り方を「世界のモード崩壊(mode collapse)」と評したとされます。

モード崩壊とは本来、生成モデルが出力の多様性を失い、似た結果ばかり出すようになる現象のことで、何でも断るモデルは人間の探究の幅そのものを削る、という問題意識を表した言葉です。

この設計が直接に効いてくるのが、ロールプレイ・創作・人格の作り込みの領域です。

Hermes 系にとって第一の目的は「指示への追従精度」で、長いカスタム system prompt を正確に守り、指定された人格の一貫性を保つために、「操縦性(steerability)」の高さが指標として重視されています。

Hermes 系はモデルを道具として位置づける設計で、「neutrally-aligned」は、規制の少なさを用途の選択肢として肯定する態度の表明でもあります。

3. OpenHermes から Hermes 4 まで、どう広がったのか?#

Hermes 系の歴史は、モデルの歴史であると同時にデータの歴史です。

GPTeacher に始まり、2023 年後半には 2 つの成果が出ます。

1 つは Nous-Capybara で、Amplify-Instruct と呼ぶデータ合成手法により、約 2 万件という少数のデータで競争力を示したシリーズです。

もう 1 つが、Llama をファインチューニングした初代 Hermes です。

並行して、Teknium 個人名義の OpenHermes 線が走ります。

OpenHermes 1 は初代 Hermes の歩みを踏襲し、OpenHermes 2 は当時台頭した Mistral 7B をベースに選びました。

そして 2023 年末の OpenHermes 2.5 が転機になります。

約 100 万件の合成指示データ(大規模モデルに作らせた質疑応答集)で学習され、このデータセットは後の Hermes 2 系の下敷きになりました。

2024 年に入ると、系譜は Hermes の名前に統合されていきます。

年初の Hermes 2 では、Mixtral 8x7B を基盤に DPO で調整した版が人気の分岐となりました。

DPO とは、人間の好みに合う出力を直接最適化する手法です。

続く 2024 年春の Hermes 2 Pro(Llama 3 8B ベース)では、function calling と構造化出力が導入されます。

function calling とは、モデルが外部のツールや API を決まった形式で呼び出す仕組みのことです。

ここで Hermes 系は「会話の上手いモデル」から「開発者が実務で使えるモデル」へと転じ、JSON を安定して出力できるという評価はこの頃に固まります。

2024 年 8 月の Hermes 3 は、Llama 3.1 の 8B・70B・405B の 3 サイズ展開でした。

コミュニティ発のモデルとしては珍しく、学術的な体裁の技術報告を公開しています。

「中立アライメント」が明文化された節目であり、レシピ(データ構成と学習手順)がコード込みで再現可能な形で示された点も特筆に値します。

2025 年 8 月頃の Hermes 4 では、ハイブリッド推論が目玉になりました。

手早い応答と、時間をかけた長い思考を、用途に応じて出し分ける仕組みです。

70B・405B 系の大規模版で拒否の少なさが話題となり、この圏でも改めて注目を集めました。

派生として DeepHermes があります。

Hermes のレシピに推論訓練(思考の痕跡を出力させる学習)を組み合わせた系統で、2026 年初頭には 3B・8B・24B のサイズ展開が報告されています。

4. Dolphin など他の流儀との違いと、Hermes 系の選び方は?#

拒否しにくいモデルの作り方は、大きく 3 つの流儀に分けられます。

  • Dolphin は、ファインチューニング(追加学習)でモデルを最初から作り込む「教育」の流儀です。元祖であり、考え方の源泉でした
  • huihui-ai は、完成した標準モデルの重みを後から加工する「工房」の流儀です。いま最も活発な存在です
  • OBLITERATUS は、拒否の構造を観察し、調べてから外す「外科手術」の流儀です。重みへの直接介入という発想でした

Nous Research は Dolphin と同じ「教育」の流儀に入りますが、作り手の構造が根本から違い、その違いはモデルの味わいだけでなく、検証のしやすさや使いこなし方にまで響きます。

huihui-ai が「完成した重みを後から削る」工房の流儀なのに対し、Hermes は断る挙動を「最初から厚く積まない」ので、順序が逆のアプローチです。

Dolphin は Eric Hartford という個人とともに語られる系譜で、何を混ぜ、何を除くかというデータ設計の判断が一人の職人に委ねられています。

そのためモデルには「一体感」があり、誰かの作品を使っているという実感が魅力の一部でした。

対する Nous Research は、データセットをコード込みで公開し、Hermes 3 では技術報告まで出しています。

再現可能性が最初から設計に組み込まれており、Hermes 系は研究開発の産物として作られています。

Dolphin が「学習させる側」に焦点を当てたのに対し、Nous は「教材そのもの」から始めたことも、この性格の違いに表れています。

Hermes 系の長所として繰り返し語られてきたのは、system prompt への素直さと、構造化出力(JSON などの決まった形式を安定して返す力)です。

データと手順を公開し、みんなで改善する開発様式は、「個別の用途に深く刺さる機能」を蓄積するのに向いています。

用途との対応は次のとおりです。

  • 人格を作り込みたい 場合は、長いカスタム system prompt への追従が効くため、ロールプレイや創作の相棒に向いています
  • ツールと組み込みたい 場合は、function calling(外部ツールの呼び出し)と構造化出力が効くため、アプリの部品に向いています
  • 長い対話を続けたい 場合は、Hermes 系の一貫性が効くため、研究ノートのような長期の付き合いに向いています

どの作り手を選ぶかの判断材料は、何をしたかの記録です。

Nous は、約 100 万件に及ぶ OpenHermes 2.5 データセットの公開と Hermes 3 の技術報告という記録を出しており、この基準を高い水準で満たします。

中立を選ぶとは、メーカーに任せきりにせず、判断の責任を自分で引き受けることです。

そのうえで、データや技術報告といった記録のある作り手を選ぶことが、判断の助けになります。

5. 組織としての現在はどうなっているのか?#

2026 年時点の Nous は、「モデルを作る組織」から「基盤を作る組織」へ重心を移しつつあります。

研究の幅は、モデルそのものを超えた領域へ広がっています。

分散学習の最適化器 DisTrO(学習時の通信量を桁単位で減らす仕組み)、分散学習ネットワーク Psyche、強化学習環境の Atropos、エージェント基盤の Forge などです。

それでも Hermes 系はオープンウェイト(重みが公開されたモデル)として公開されているため、手元で動かし続けられます。

6. Deepent Research について#

私たち Deepent Research は、回答を極限まで拒否しない LLM チャットサービスです。標準の AI では途中で止まってしまう調べものを、最後まで続けられるように作りました。

  • 拒否しない。LLM のガードレールを徹底的に軽減した uncensored・abliterated モデルを採用。標準の AI が「お答えできません」と打ち切る問いにも答えます(Qwen3.5 / Qwen3.8-27B-abliterated 系をプランに応じて使い分け)
  • 入力は学習に使わない。調べた内容はサービス提供のためにのみ使われ、AI の学習や他の目的には使用されません。個人情報も厳重に保護し、プライバシーポリシーを公開しています
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「どんな問いも、リサーチを止められない」。

No question can stop research.

よくある質問#

Nous Research は個人の開発者ですか?#

いいえ、Discord のオープンソース AI コミュニティから生まれた研究組織です。

共同創業者は Jeffrey Quesnelle、Karan Malhotra、Shivani Mitra、Teknium の 4 名です。

Hermes の「中立アライメント」とは何ですか?#

ユーザーの自治を優先し、過度なコンテンツフィルターを積まない設計思想です。

モデルがどう振る舞うかの決定権を、ユーザーが書く system prompt に委ねます。

OpenHermes と Hermes の違いは何ですか?#

OpenHermes は Teknium 個人名義の系統で、そのデータセットが組織の基盤になりました。

2024 年の Hermes 2 以降、系譜は組織のものとして Hermes の名前に統合されています。

Hermes 系はどんな用途に向いていますか?#

長いカスタム system prompt への追従が効くため、ロールプレイや創作に向いています。

function calling と構造化出力も強く、アプリへの組み込みにも使えます。

免責#

本記事は、AI による下書きをもとに、運営が事実関係を確認・加筆・編集して公開しています。
本記事は教育・研究目的の情報提供であり、違法行為や犯罪の助長を意図するものではありません。
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本記事の編集と検証

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